2014年08月07日
夕暮れのカノン
薄明かりの朝、
午前四時ごろから輪唱をはじめるヒグラシが
この夕暮れに鳴いている。
空は深く色を閉じながら
美しいグラデーションを刻み
遠く富士のシルエットを残し
帳を下ろしてゆく。
ありふれた毎日だけれど
けっして無駄な毎日ではない。
海から丘に渡って吹き上がる風が
汗に気持ちよい。
この夏、清水ヶ丘公園のヒグラシは多い。
木々のあちらこちらで追唱する声は
先祖たちの囁きにも似て
儚く忍び寄る闇に消えてゆく。
八月に入り、もう一週を過ぎて今日は立秋。
夏の全国高等学校野球選手権大会も今日開幕して、
そろそろ、心身も秋の涼しく清い風を求めている。
障子の桟に鳴くカネタタキの小さな声が聞こえだすのも間近。
虫たちの声に季節の移ろいを感じて
呑む酒の美味きこと、肴の美味しきことよ・・・。
Posted by ひげ at 20:37│Comments(0)
│横濱
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