2013年03月09日

野毛「侘助」。









肩が触れ合わなければすれ違えない細い路地。



夜の野毛の喧騒から少し離れた場所。






このお店の裏手にはお不動さん、



そしてその山上には横浜の総鎮守の伊勢山皇大神宮があります。


http://www.iseyama.jp/




私の祖母の家が以前そこにあり、



私は小さな頃からこの界隈で育ちました。



まだ市電やトロリーバスが走りまわり、



野毛のネオンがカラフルに夜空に瞬いていた当時、



乳母車に乗せられた私の機嫌がわるくても



そのネオンを見せると泣き止んだそうな・・・。








さて、その極々近所の静かな野毛の闇にそっと包まれた場所に



この酒処「侘助」はあります。



暖簾をくぐると程々の空間にカウンター席が六席ほど



右手には小さな囲炉裏のスペースがひとつ。



その奥の階段上にはふたりほどの場所もあるという。





さて、「侘助」ではお通しに特徴があり



この日は春をイメージされた「七品」が並びました。



このお通しは1500円程度かな・・、



お酒を呑む・・という行為には十分すぎて、



よりお酒に集中できる・・・ということでしょうか。





当日頂いたお酒はサッポロ赤ラベルから入り、



二杯目は静岡の「杉錦(生もと純米ひやおろし)」。



我慢できずに三杯目は「杉錦(生もと純米中取り原酒)」。



「杉錦」は共に絶品でした。



ぁ、ホット青みかん酒も・・・。



それから「旧バラ荘」のカウンターに伏したのは記憶の彼方に・・・。笑












野毛「侘助」。









野毛「侘助」。


お通し七品。今宵を漂うための肴です。











野毛「侘助」。



お通しのひとつ「蛍イカの沖づけ」。










野毛「侘助」。


もうね、一瞬でこんな顔になっちゃいます。笑











野毛「侘助」。


瑞々しさと淡いコクの「杉錦」は春の夜に美味しい。











野毛「侘助」。


「うす明かり」の前には懐かしい「蝿取り紙」です。











野毛「侘助」。


マッチも昭和の味わい。











野毛「侘助」。


我慢できなかった「杉錦(生もと純米中取り原酒)」。











野毛「侘助」。


見上げれば昭和を語る「碍子」が・・・。











野毛「侘助」。


炙り「じゃこ天」の香ばしさ・・・。











野毛「侘助」。


素朴で優しくてホクホクの卵焼き(柚子胡椒)♪♪











野毛「侘助」。


野毛の路地、景色は昭和へと続いているかのようです。









 


昨年末に放映された野毛を取り上げた「出没!アド街ック天国」。



野毛はいまだその影響を受けて



取り上げられたお店に人々は足を運んでいますが、



見渡せば野毛界隈だけでも約600軒もあるお店たち。



実は、まことに不謹慎な私の考えなのですが、



密かに「取り上げられない」ことにホッとしている場所が幾つもあります。



それは決して私個人の意地悪な気持ちからではなく、



とても勝手なことなのですが、



一週間の疲れを静かに癒してくれる



「心の隠れ家」のようなお店が



カタログ的な好奇心や



勢いと喧騒に包まれてしまうことを恐れ・心配するのです。






とまれ、野毛の夜は深く濃い。



今夜もどこかで私のような人間が、



酒場の片隅でそんな憂いを抱きしめながら酔いに身をまかせているのです・・・。











 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 



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Posted by ひげ at 14:17│Comments(0)野毛
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