2011年08月27日

「よい匂いのする一夜」







「よい匂いのする一夜」


いわゆる大家である池波正太郎氏の

大切に見つめていた「おもてなし」の心。

いまの社会で失われつつある人と人との気遣いを

伝統を受け継ぎながら守り続ける宿や

気持ちのこもる食事を通してまとめた随筆集です。

心は形にしなければ他の人には見えない、

しかし表に出る形の裏には、

何倍もの「見えない根っこ」があることを

旅先での体験を通して教えてくれる一冊だと思います。



「よい匂いのする一夜」












「もう少しむこうの空の下へ」


旅を愛し、旅を書き留める作家である椎名誠氏の

多数ある前向きな著書群とは一線を引いた

旅での出会いや心に浮かんだ思いを、

「心象深く」掘り下げた物語。

旅空の下から椎名氏が

静かに読む人に語りかけてきます。



「よい匂いのする一夜」












もう一冊は「アメンボ号の冒険」

頁の少ない小品ですが、

文中には子供時代の椎名氏の思い出が

たくさん詰まっている本です。

下記の「霧の・・・」とあわせて紹介させて頂きます。



「よい匂いのする一夜」












「別れの後の静かな午後」

男性の視点から男と女の心のふれあいを

美しい文章で綴る大崎善生氏の短編集。

切なく静かに奏でられる大崎文学の世界は

読書後に読んだ人の「思い」をそっと共振させてくれます。



「よい匂いのする一夜」












「She Is Wind」


湘南の葉山に住み、

葉山界隈をその小説の舞台にすることの多い喜多嶋隆氏。

葉山好きの方達にはたまらない作家ですが、

この作品は第二次世界大戦後の混乱期にヨコハマを舞台に

繰り広げられた物語です。

ジブリ映画に出てくる真っ直ぐな女性が好きな人には

お薦めの一冊だと思います。



「よい匂いのする一夜」












「霧のむこうのふしぎな町」


小さな子から大人まで、

「やわらかな心」を持った人に優しく

囁いてくれるこの本は、

「千と千尋の神隠し」にも影響を与えた

とびっきりのファンタジーです。

人はゆっくりと成長するもの・・。

特にまだ小さな子供たちに読んで聞かせたい本です。

作者は柏葉幸子氏、

このファンタジーの初版は1975年です。



「よい匂いのする一夜」
















ひげは上記の作者全てのコミュニティに入っています。

本を人に薦めるのはたいへん難しいのですが、

ひげというひとつのフィルターを通して

その内容と根底に流れている「味わい」を推察してもらえれば

良いかと思い雑読する中から共感を得た数冊をアップしました。












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Posted by ひげ at 15:45│Comments(0)読書
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