2014年06月10日

「近況」として




「近況」として










見上げれば七重八重に折り重なる梅雨の雲、

既に芽吹きの季節も過ぎて

枝先の葉々の緑も週をひとつ越える毎に濃くなってきました。



陽射しが少なくても気温は上がり、

湧き上がる湿度に紫陽花や草木は手足を伸ばし

六月は早くも半ば近くですね。



梅雨の晴れ間に舞う揚羽や勝ち虫(蜻蛉)の姿も沢山、

住まいに隣接する清水ヶ丘公園に登る228段の階段も

汗なしには上がれません。



でも、登りきった高台の場所から観る景色は格別です。

本牧や磯子方面の丘の向こうは東京湾、

そこから渡ってくる東風は途中で潮が抜けて

この場所に吹き上がってくる風はさっぱりとして、

とても気持ち良いのです。



深い木々の中には巣立ったばかりの若鳥たちが

親鳥に餌をねだったり

風が強く吹くと葉々が触れ合ってざわめき

仕事場である東京とは隔絶された自然の景色があります。



野良な猫たちは兎も角、

百足(ムカデ)や蝮(マムシ)、青大将は歓迎しませんが、

狸(タヌキ)や土竜(モグラ)にハクビシン、

台湾栗鼠(リス)は子連れです。

コゲラなどのキツツキや猛禽類、

可愛らしいシジュウカラやメジロたち、

鶯(ウグイス)も綺麗に鳴いてくれて

228階段には数年前まで大きな蝦蟇(ガマ)蛙がいました。



蝶の種類も多くて

ナミ揚羽(アゲハ)だけでなく黄揚羽に黒揚羽、

烏揚羽に青筋揚羽に紋黄揚羽、

ゆっくりと舞う三筋蝶やゴマダラ蝶、

忙しく飛ぶ黄蝶・シジミの類。

温暖化により北限をどんどんと更新している長崎揚羽や

中国方面からの外来種であるアカボシゴマダラ。



熊蝉も最近では夏に鳴き始めています。

水辺で羽化した鬼ヤンマや銀ヤンマ、

そういえば何年か前にブログに書いたかもしれませんが、

珍しいヤンマが玄関にとまってました。



玄関を開けると遠くに富士山。

足元にはハンミョウや米搗虫たちが驚いて右往左往しています。

子供の頃には幼生のハンミョウの穴に細長い草を入れて遊びました。

コメツキムシは仰向けにすると首と胴体を強く自ら弾いて

勢い良く元に戻るから米搗虫(コメツキムシ)。



階段上、公園の見晴らしの良い場所にはシロツメグサや

精霊蝗虫(ショウリョウバッタ)がいます。

この飛蝗(これもバッタと読む)は別名「米搗蝗虫(コメツキバッタ)」といわれるのは

一番長い二本の足を持つとペコペコするからです。

もうひとつの名は「機織(ハタオリ)バッタ」というのも

同様の動作からです。



あ、シロツメグサは別名クローバーですね。

階段上の南太田四丁目公園の見晴し場には

シロツメグサの群生があり、

「四葉のクローバー」が多く取れます。

実は、四葉はひとつ見つけると同じ株や近くの株に

何故か四葉のものが多いのです。



四葉以上に葉数のあるものも珍しいながらあって、

三つ葉:幸せ
四つ葉:幸運
五つ葉:金運・厄よけ
六つ葉:人気運
七つ葉:最大の幸運
九つ葉:高貴
十葉:完成 成就
十一葉:無限の愛情
十二葉:宇宙 真理

と、言われているそうですね。

なお、ギネス世界記録認定の最多記録としては56葉が認定されています。

なにやら見た目が気持ち悪い・・。



そしてその葉に良くとまっている緑色の負蝗虫(オンブバッタ)、

いつも下の大きいのが雌で、

上に申し訳なさそうに乗っているのが雄です。



そうそう、昔の横濱の子供たちは小さなマッチ箱に

蜘蛛(クモ)を入れて持ち寄り、

強い蜘蛛を競い合う「ホンチ遊び」がありました。

今は一年中、部屋の中で蚊や小蠅を捕ってくれるホンチが数匹、

私と同居中です。笑



そして今も夕方、階段上では蝙蝠(コウモリ)が飛び交って

小さな蛾などの昆虫を食べています。

この界隈には戦時中に掘られた防空壕が幾つかあります。

きっと蝙蝠たちはそこに住んでいるのでしょうね。

この辺りはそれらの動物を包み込む樹木がとても多い。

注視しないと気づかない人も多いけれど、

自然がまだまだ残されているこの界隈。

ほんと、仕事場から帰宅の小径を歩くと「ホッ」とします。



ほんの少し離れた住吉神社の裏手の湧き水には

子供の頃には沢蟹がいて

その並びの高い木には国宝の法隆寺「玉虫厨子」で有名な

玉虫が飛んでいました。

国宝を忠実に再現した「平成版 玉虫厨子」が話題になったのは

今から六年前でした。

http://www.asahi.com/culture/news_culture/OSK200803010095.html

まあ、いまだ玉虫やクワガタ、カブトムシは時々玄関に落ちています。



最近思うのですが、

私自身は自然の中で過ごすことがとても好きで

自分の心と体調を維持するのにとても適している環境ではないかと・・。



夜、樹木が出す酸素だけでなく

排気ガスなども浄化して地面に落としてくれる。

寝室のサッシを開ければ

網戸越しに新鮮で涼しい空気が「サッ」と部屋に流れてきて

そのありがたみはエアコンの比ではありません。



夏夜には網戸の向こう側から

藪蚊が入れろ入れろと舞うけれど

自然風の美味しさは格別なものがあります。

そんな中で呑むお酒のうまいことうまいこと・・。笑





・・・えっと・・・、何のお話でしたっけ。汗

ま、まあ、そんなこんなの毎日の時間が

相変わらず流れています。

そしてその時間に渋るでもなく焦るでもなく、

あえて淡々とした毎日です。

季節や事象、社会や身近なものはどんどんと変わって行きますが、

私は変わりません。



むしろ変わったといえばお酒の量が少なくなったり

あまり遠出しなくなったり、食べる量が減ったり、

じっとしてボーッとしていることが多くなったくらいかな。

ほら、よく街中で見かけるでしょ。

ベンチに座ってボーっとしているお年寄り。

あれですあれが今の私。

それが結構、愉しいんだな。何故かわかりませんが。笑


えっ??


あぁ、長かった・・ですね。深々






「近況」として











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「近況」として



さあ、明日も頑張らず無理をしないで歩いて行きましょ♪♪

ゆっくりと、自分の歩幅で・・・。















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Posted by ひげ at 20:05│Comments(2)横濱
この記事へのコメント
イイですよね・・
風に揺られる木々を見ているだけで
涼しさを感じたりするし・・
新芽がふいてたりすると、それだけで
晴れ晴れした気持ちになったりするし・・

これからを、どう楽しむかに焦点を当てていきたいかも・・
特別じゃなく日々の中でも、ステキなものは
沢山ころがっているものね・・
ひげさんみたいに、自然体が良いですね。
Posted by 都 at 2014年06月13日 07:20
都さん、こんにちは

穏やかな毎日は、決して「つまらない毎日」ではないはずですね。

日ごろ気付かないで見逃し、通り過ぎている事柄にも幾つか視点をあてると愉しみを見つけることができます。

全てのことを「上手く咀嚼」することが、無駄や無理から離れて、人生を自分の歩幅で歩くことにも繋がるのではないかと思っています。

今夜は、煮しめと鰹の土佐づくりで休日の夜を楽しみます。
煮しめは昼から作り、冷めて味がしみこむようにしました。
八角と鷹爪、砂糖で味のバランスをとりました。
Posted by ひげひげ at 2014年06月15日 18:46
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