2014年03月04日

薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。










薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。










今回の野毛徘徊は、落ち着いて呑みたいので


月曜の晩に出没です。


昨年、軽井沢のオープンカーの集まり


「秋軽2014」でご一緒しました


ボクスター乗りのRicoさんがストーンズのライブと


お仕事に併せて関東にお出でになるということで


桜木町駅で待ち合わせて


ご一緒に野毛の呑み歩き(徘徊)となりました













薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。






まずは隠れ家のような酒処「侘助」を覗きます。

既に月曜のこの早い時間帯でもう満席です。

人気店でカウンター6席+αでは仕方がありまへん。

私はこのお店の奥まった立地の妖しさとお店で扱うお酒、

そして、お通し7種セット1500円がとても気に入っているのです。

それはまるで京都の先斗町の路地奥にあるような

お店の佇まい、この雰囲気が良いです。


【以前の「侘助」に行ったときのブログです。】

http://fujihige11.hama1.jp/e1009954.html









薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。





次に、すぐ近くの「武蔵屋」さんを覗きます。

こちらは今日はお休みみたいですが、

これはネタ的にご案内したのです。

外から見ますと看板も暖簾も何も無い、

まるで古い昭和の普通の一般家庭のような玄関の造り。

でも、知る人ぞ知る「野毛」では隠れた超有名店、

お酒は一人三杯までで打ち止めの所謂「三杯屋」です。

気になる人はネットで「野毛 武蔵屋」で検索してみてくださいね。








薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




さてさて、鮮魚が美味いいつもの「横浜すきずき」に向かうため

野毛の風情を醸し出す柳通りの提灯をくぐります。

これは撮影のために少しだけ戻ったのですが、

やはり酒呑みは柳通りから入らないと野毛の気分がはじまりません。ニヤリ

この小径、月曜というのに歩く人を千鳥足に誘う

美味しそうな匂いと店灯りが我々の心を誘惑します。

↓ 画像はRicoさんの後姿です。

薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。














薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




さて「横浜すきずき」で美味しい会話を肴にスタートです。

店内の提灯も酒好きの背中を押してくれます。笑

画像は当日「ひな祭り」に当てて女性だけに

口当たりの爽やかな「濁り酒」のサービスです。じゅる



薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。


「新じゃがいものそぼろあんかけ」 200円(半額)


薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。


「春きゃべつのスープ煮」 300円(半額)


薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。


「新玉葱のシザーサラダ」 250円(半額)

 


「横浜すきずき」では、新しいメニューや

季節モノの幾つかを月の初めに半額で提供するサービスがあり、

お客さんの反応を読む意味でも「お店とお客」共に満足できる、

とても良いシステムだと思います。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。



ここでの〆は「本カワハギの刺身(肝付き)」です。

うはぁ!! これは美味い♪♪









さてさて、そろそろ、お目当ての「旧バラ荘」へ向かいましょう。


・・が・・・、おゃぁ、まだお店に灯りが点っていません。笑


では急遽、BAR「日の出理容院」へ・・・、と、ここも真っ暗。爆


【以前の「日の出理容院」に行ったときのブログです。】

http://fujihige11.hama1.jp/e983277.html



では次っ行こっ、で、


ハンドクラフトビール専門店「Una Casa de gb gb El Nubichinom」へ!!

http://fujihige11.hama1.jp/e1113310.html


そこで目出たく三名様、受け入れ先を確保できました。爆


でも野毛ではこういうツブシの利くお店の選択肢が沢山あるのが嬉しい。


まるでアトラクションを選ぶように各お店をフラフラと徘徊する・・・。


そんな事すらも「愉しみ」にしてしまうのが野毛という街の魅力です。


つまり決まったルートや頑ななマニュアルなんかではなく、


その時々の最善を引き当てられるような


自分の運を試すような徘徊であって、


それはまるで、あの懐かしい駄菓子屋さんにあった


紐(ひも)のついた糸引き飴の「籤(くじ)」みたいなのです。笑

http://store.shopping.yahoo.co.jp/yamatoya/f10061.html








薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。



では乾杯~♪♪♪








薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




彼女たちは湘南ビールの「大磯こたつみかんエール」 5%。

わたしは那須高原麦酒の「ナイン・テイルド・フォックス」 11%。

それぞれのグラスに川面のネオンが妖しくゆれて

私たちの酔いは少しずつ今宵も深くなってゆくのです。








さぁて、このお店にも別れを告げて


再度「旧バラ荘」へ泳ぐように向かいます。ふらふら


野毛では数件ハシゴするのが普通なのですよ。


そして実はね、この夜は「旧バラ荘」のオーナーの相馬さんに


「月曜は、お店開けといてョ」と、


事前に予約しておいたのです。


相馬さんありがとう。無理言ってゴメンね。









薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




ほら、この「旧バラ荘」の一画だけは深い昭和のノスタルジーの世界。

私たちの親の世代やその上の世代の息遣いが聞こえてくるかのようです。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




そしてドアを開けるとマスターの相馬さんが迎えてくれます。

勿論、いつも「ただいまぁ」と、ご挨拶です。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。



店内の終戦直後の香り漂う「S字カウンター」の止まり木に身を置きます。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




CFやロケでよく使われていますこのお店。

でもこの日は貸切り状態です。

まずはバーボン・ハイボール。勿論、炭酸はきつめです。

今宵はフォアローゼスのブラック。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




いいねぇ、いい雰囲気だねぇ。









週末はライブが入ることも多々ありますから、


静かに昭和な時間を味わいたい人は平日がお勧めです。


お店は不定休。午後八時過ぎから開きます。


当日、お店に電話して確認すればタイミングも完璧でしょう。



★「旧バラ荘」(なるべく週末のライブ中へのお電話はご配慮を)
045-515-7787



この界隈から大岡川を挟んで向こうの東側は所謂「歓楽街」、


「妖しいお店」や「あらまぁなお店(ポッ)」が沢山交じり合っています。


そして青江三奈の歌った「伊勢佐木町ブルース」な世界そのものが


今でもここには残っているのです。


そうそう、川の上流には昭和三十年代の頃、通称「親不孝商店街」がありました。


また2005年頃までは妖しげなピンクネオンと


異国の声が普通に飛び交っていましたね。


JR 桜木町駅から京急 日の出町駅までのエリアには、


一説には500軒とも600軒とも言われる店舗数の野毛地区。


一時期よりも店舗が少なくなったとはいえ、


まだまだここでしか味わえない世界を色濃く浮遊できます。





JR 桜木町駅を挟んで港側の明るい景色である


「みなとみらい地区」とは対照的に


南側は開港から戦後の闇市時代の歴史を背負ったディープなエリアです。


そんな場所の齢を重ねたBARで呑むということは、


「あの時代を感じながら、あの当時の気配」を肴に


呑むということにも等しいのです。









薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




ほら、あの時代の「何かの気配」が、

耳元で囁いてくるかのように影が縁取る薄明かりです。











1923年の関東大震災により大被害を受けた横濱。



そして終戦直前の1945年に約500機の米国爆撃機などの空襲により



再び大半が焦土と化した横濱。



戦後横濱の主要大部分が広く進駐軍に接収されていたあの頃。



カマボコ兵舎が沢山並び、外人の乗るフルサイズの外車が街を走り、



フェンスに中はアメリカだった昭和20年代。



復員兵や職のない人たちが闇市と屋台が軒を連ねていた野毛に集まり



親を亡くした子供たちがDDTの消毒薬の匂いをさせて



「野毛に来れば何でも揃う」といわれた時代。



1948年に美空ひばりの本格スタートとなった野毛の横浜国際劇場があり、



市電やトロリーバスが走り回っていた横濱の街。



その後、復興を始めた横濱港にまだ世界中の豪華客船が寄港していた時代は



音楽や食べ物、そしてファッションや遊び。



「流行」の最先端情報は東京ではなく横濱から入ってまいりました。



横濱港界隈が「横濱の表」ならば



野毛界隈は横濱の歴史の影を背負った「裏の横濱」としての生い立ちをたどり、



華やかな経済成長を続けた当時の日本の表舞台としての横濱の



もうひとつの顔であり、背中合わせの「野毛の歴史」が今も息づいている。







薔薇よ薔薇、野毛に咲く薔薇よ。




中にいるお客さんたちをそのままにして、

入り口で両手に花な相馬さん・・・、・・・。笑









夕闇に包まれだした野毛は、



昼間とはまったく別の世界に変わります。



呑み屋やBARの店隅や路地裏の奥に隠れていた



あの昭和時代の気配が息を吹き返しながら



夜の闇の中に漂い出てくるのです。



その雰囲気はこの街独特のもの、



戦後の闇市の時代からの人々の沢山の思いや



泣き笑い、そして希望と欲望と絶望。



そんな思いを抱きながら消えていった人たちの気配が



この野毛には残りながら思い出すように漂っています。



ほら、酔った頭で静かに気配を感じれば



あの時代の大きなウネリと



その中で生きていた人たちの残留思念たちが



ポツンポツンと点在する呑み屋の店明かりや



街灯の灯りの影に深く息を潜めているのがわかるはず。



明るく仲間とワイワイ騒ぎ呑むのも愉しいけれど、



時には、そんな昔に思いを馳せながら



適度に語り合い共感を覚えながら



静かに呑む酒もまた格別に感じる



桜を待つ野毛界隈の今日この頃でもあります。



そんなことが頭に過ぎりながら、



とても有意義で愉しい時間を過ごすことができました。



また、呑みましょうね♪♪♪





 
 
 
 
  




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Posted by ひげ at 21:51│Comments(2)横濱
この記事へのコメント
愉しくて愉しくて、あっという間の数時間でした!
月曜なのに都合してくださってありがとうございました。
横浜は初めてだったんですが、なにか感じるものがありました。
東京での居場所を見つけたような気もしています。
有隣堂の横浜コーナーにもぜひ行きたいと思います♪
もちろん、旧バラ荘にも!!
Posted by Rico at 2014年03月06日 17:50
Ricoさん、こんばんは。

月曜は愉しい時間をありがとうございました。
野毛の時間を愉しく味わっていただいてよかったです。
酔った私の痴態は是非ともお忘れくださいね。笑

横濱は、訪ね味わい方によって各自の解釈が異なります。
夜の野毛に何かを感じてご満足頂けたようでよかったです。

また、横濱にお出でのときはご連絡くださいませっっ。

相馬さんも愉しんでいたと思いますぅ。
Posted by ひげひげ at 2014年03月06日 21:16
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