2013年09月05日

『虫眼とアニ眼』











『虫眼とアニ眼』



http://www.shinchosha.co.jp/book/134051/









以前に某TV局で放送した宮崎駿氏と 養老孟司氏との対談、

その録画したものを

私は最近になって何度も繰り返し見ています。



ご両名とも知らない人が居ないくらいの達人で

片やジブリ映画の総帥、片や解剖学界の権威であります。



このお二人の対談が面白くない訳がありません。

いろいろとお二人の話は飛ぶのですが、

ご自身たちのスキルから滲み出てくる言葉の的確さと重みに

思わず見入ってしまいます。



そして先日、

懇意にしている本屋の書棚にその対談が本となり並んでいるではありませんか。

もう、迷わず速攻で手に取りレジに向かいましたね。



その本は幾つかの対談と冒頭の別丁(カラー)に

宮崎駿氏の思い描く世界のイラストが掲載されており、

その中で目を引いたのは「町づくり」という部分です。

名づけて「イーハトーブ町」と彼は書いています。





私自身には子供の頃からの妄想癖があり、

以前から「町ひとつ」を作ってみたいと、

学生の頃から空想して誰彼となく吹聴していました。笑



たとえば、どんなに優れたデザインの家であっても

それ一軒ではだめなんですよね。

立地や景色、気候・風土も条件であるし、

隣り合う家や他の店舗も視界に入りますから

とっても雰囲気のあるデザインの家であっても

周りの雑然とした属性にいろいろと影響を受けてしまいます。

そんなことを考えてゆくと結局のところ「町ひとつ」のデザインになっちゃうわけです。



また条件として、その町を走るクルマも同様ですし、

勿論、そこに住む人のセンス・生活様式やファッションも同じくです。

人の生活域が木々の緑に包まれていなければダメですし、

何よりも空気が綺麗でないといけません。

町の漆黒の夜に街灯が明るすぎたり、

夜中に若さや思い込みで騒ぐ人がいるのも不可ですし、

子供も年寄りも、みんなが心豊かに過ごせる環境であるとか

そんな全部の条件が揃っていないと私はイヤなんです。爆



クルマなんかも乗り降りがし易く高さがあり、

スピードよりも快適性・安全性優先で、

後姿を目で追ってしまうような味わいと心情に訴える

そんなデザインのクルマでないと・・。(スッゲー我が侭)



もっと言えば、

町の南側が海に面していなければとか、ヲイ!

その海の透明度が素晴らしいとか、

背後に小高い山(自然林)がなければとか、

アユも遡上する清流が必要・・などなど、ヲィヲィ!!

細かな注文も付けちゃいます。笑



そうしてみて、初めて意図した町のデザイン、

街の雰囲気が完成します。


・・・、

・・・、い、いや、まだです。汗



それをね、時間をかけて「継続」してゆかないとダメなんですよ。

長い時間、永い年月をかけて継承していって

幾つもの四季を乗り越え経て、

そこで初めて「町という作品」は完成するのです。




お話がだ~いぶ、私の一方的な妄想に飛びましたが、

この本に描かれていた宮崎駿氏の「イーハトーブ町」も

そのような「世界感」として書かれているのです。 ヲィヲィのヲィ



そしてそれは、まず「保育園」という形で既に具体化されていて、

詳細は省かせていただきますが、

幼年期に土に触れ、刃物を学び、火を知るという

その経験的な基礎が人には必要で

その結果、安全と危険との一線が子供の心(頭ではない)に

はっきりと引かれてゆくのだと・・。



宮崎駿氏は、そんな「保育園」を作ってしまいました。


そしてその次が「町づくり」への思いなのです。





現代社会では、物事に「時間をかけない」ことがとても評価される技術であり、

如何に短時間でモノを作るか、

如何にモノを短時間で処理したり移動させるかに血眼になっていますが、

これからは別の視点でも考えてゆかないと

先々に行き詰るように思います。






本来の「適正な時間」で、ゆっくりと咀嚼し、

喉越しに熱いアルコールをじっくりと身体に吸収する・・。




何故なら、そんな生身の人は、

とっても「時間をかけて成長」するものなのですから・・・。

因みに私、夕飯の料理には、

しっかりと時間と手間を必要と考えるだけ

かけていますのですぅ。











『虫眼とアニ眼』


所謂、階段は毎回私に挑戦してくるのです。
(椎名誠風)











『虫眼とアニ眼』


暮れたばかりの蒼味を残した空に
白雲は若々しい。










そうそう、以前レポートさせて頂きました浜松の「ぬくもりの森」も、

ある意味、コンセプトが似ている部分があるのかもしれません。



http://fujihige.dyndns.org/2008NEW/NUKUMORI2008OPEN/index.html


http://fujihige11.hama1.jp/e39313.html

http://fujihige11.hama1.jp/e41226.html

http://fujihige11.hama1.jp/e41018.html


http://fujihige.dyndns.org/2008NEW/NUKUMORI2008.html






そう、初めて訪れても何故か懐かしい『ぬくもりの森』。
お近くにお出でのときは、是非、お寄りください。
私のお勧めですっ。


http://www.nukumori.jp/





















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Posted by ひげ at 21:24│Comments(2)雑感
この記事へのコメント
こんばんわ。

ここ数年、読書をするようになりました。
以前は漫画なども全く読まなかったんですよ

その本、早速本屋で探したいなと思います。

ぬくもりの森にも興味あります!
浜松は比較的近いので撮影に出かけようかと思います
Posted by K-TANAKA at 2013年09月10日 22:34
K-TANAKAさん、こんばんわ!!

本は居ながらにして別世界を教えてくれます。
作者の考えや経験値が、
文庫ならば数百円で手に入れるための、
その門戸を叩く事ができます。
わたしは、仮に寝たきりになっても世界を飛び回れます。笑

ぬくもりの森は、是非、訪ねてみてください。
きっと何か得るものがあると思います。
わたしも、また再度、行きたいと思っていますっ。
Posted by ひげひげ at 2013年09月11日 19:51
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