2014年08月28日

ナ・ガ・サ・キ・ア・ゲ・ハ










ナガサキアゲハの雄が羽を休めています。
南から北へ、世代を越えて日本を旅しているかのようです。
そのことを知らずして・・・・・。







何気なくひねった水道の蛇口から流れ出る



その水が温くないことに改めて秋の近いことを知ります。



先日、どこかの番組で言っていました。



「今年も、あと四ヶ月です」 と。



まだ、寒の戻りならぬ暑さの戻りは



九月のひと月の間に何度もあるけれど、



干満の潮が引くように



夏の太陽は南に



そして、秋の訪れは北からやってきます。






先週、今年初めてのナガサキアゲハを見かけました。



温暖化により生き物たちの北上が続いておりますが、



本来、大阪辺りが北限であったこの大型のアゲハは



最近では関東一円でも普通に目撃されます。



大昔のお話、



私が捕虫網を持って飛び回ってた時代には



このアゲハは憧れの蝶でした。



それが今では毎夏見かけるほどに温暖化は進行しています。







これも先日のニュースの話題ですが、



上高地にゲンジボタルが見られるようになったそうです。



温泉の熱い湯が、近くを流れる清流に流れ込んで



その温度環境で過去に移入されたホタルが毎年群れ舞うそうです。



しかし、それは「本来の上高地」の生態系ではないから



駆除するというお話しでした。



なにか、心に引っかかるものを感じたニュースでした。



http://www.asahi.com/articles/ASG494W3NG49UOOB00P.html


http://jcc.jp/sp/jiken/29163/











和室二間前の公園には夕刻にヒグラシの音(ね)が響きます。










「夏の抜け殻」は、去っていく季節に未練を残すかのように
木の肌にしがみついているのです。
















  

Posted by ひげ at 19:32Comments(2)横濱

2014年08月26日

「夏が行くよ。」




















「 夏が行くよ。 」







まだまだ陽射しは強いけれど、




季節はゆっくりと移り行く・・。




帰宅時に気がつけば足元から秋の虫たちが




夕闇の中で小さく囁き出しています。




外来種のアオマツムシの鳴き声は




ちょっと侘び寂びには程遠いですが、




私たちが待ち望んだ「秋の気配」は




ここそこに忍び寄っているのです。









「 夏が行くよ・・。 」




どこかで、誰かが




呟いているかのように




あの強烈な夏も




今年の思い出を乗せて、




遠く南に去り始めています。




そんな南に帰る夏に




蝉たちは




只、ただ、鳴いているのです。




残り少ない夏を惜しむかのように・・・。




この夏、海に行かなかった私も、




少しだけの心残りを携えながら、




蝉たちと同じ思いをいだきながら・・・。









  

Posted by ひげ at 20:30Comments(2)横濱

2014年08月19日

「夏へのエール」















最近、よく考えるのですが、


老いは「劣化」ではありません。


ただ、ひとつ隣のステージに自身が移っただけです。


ステージが移れば価値観も少し変わります。


横を向けば以前、渡ってきたステージが見え、


反対側には、これからのステージも朧げながらも眺められます。


心だけが以前のステージに執着しているから


老いを嘆くのであって


要は今のステージを自分なりにひたすら生きれば良いのです。


欲を持たずに「なぁんだ、そんなことか。」と思って


肩の力を抜けば自ずと愁眉は開くのです。







勿論、その新たなステージには理想とすべきテンプレートがあります。


その時々の自分の心と身体がシンクロして


芯の通った清く凛とした、


お手本とするべき佇まいがイメージとして存在しています。


今のステージではそれを粛々と目指せば良いのです。






それはこれからこのステージに来る人たちから


邪心を持たない憧れや共感を得るものです。


それがこれから来る人たちへの「ひとつの指針」になるのです。


自分がいまここから眺めて、


その先のステージに何のイメージも


何の憧れもないとしたならば


それは、その先のステージを含めた周辺に


まだ「そういう人」がいないということなのです。


だから人は先々に不安しか持てないのです。


社会や会社、政治に地域を含めて、


おおよそすべては、そういうことです。

























生まれたての河川は細く


それでいてとても清く冷たい。


地上に湧くまでの「一滴たち」は


膨大な時間をかけて濾過されてきた。


その湧き水の周りには清流を好む植物が繁茂し、


清い水にしか住まない魚や生き物たちがいる。





幾つもの「一滴」を集めた急流は


やがて穏やかな流れとなり淵をゆっくりと進みます。


そのころには「清濁併せ呑む」水色となって


それを好む魚や生物たちが住むようになり


そこは生命の営みのベースとなります。


冷たい上流で焦って、無理に経験を積む必要はないのです。






土砂降りの豪雨が降れば土色が川を染め


雨量が少なければ淀んだ水は臭うことすらあります。


でも、それらのアクシデントやイベントを含めて川は川です。


やがて遥か想像を超えた広い広い海へと注ぐ


「ただ一本の流れ」なのです。




























自分でその流れを止めることは、


清濁併せ呑むことの意味や


悩みの先にある愉しみを味わうことなく


まるで急流から滝になって


直接、海に落ちるようなものです。





自分の「現在の頭脳と経験だけを物差し」にして


「将来の全て」を推し量ることは無意味です。


人は時間という流れの中で


ゆっくりと変わって行くものなのです。


いま持ちきれないほどの悩みも


経験と知識という「筋力」がつけば


決して抱えきれないものではないのです。






将来ずっとではなく、


いまを辛抱することで流れは変わるのです。


そのために、人は知恵というツールを持っています。


それは同じではないけれど誰もがいつかぶち当たる


それぞれの壁に向かって自分をコントロールし


身を守る為の「ひとつの道具」なのです。


そして分かりやすく淘汰・整理された言葉は、


「貴方へのエール」として、ここにあるのです。





















  

Posted by ひげ at 20:55Comments(0)雑感

2014年08月16日

夏はやっぱり「夏カリー!!」








ほら、大きい完熟トマトをなるべく大きく切り皮ごと入れるのがワタシ流です。
およそ多くの食材は皮の近くが一番美味しいからね。







振り降りる蝉時雨、


照りつける夏の太陽。


いま関東では灼熱の陽気で


まだまだ暑いですね。


みなさん、残暑見舞い申し上げます。


この週末以降も、暑い日が続きますから、


どうぞ、お身体ご自愛くださいませ。





ここ数日、ブログの書き込みも滞ってしまいましたが、


私は昨晩の野毛での宴会のダメージから復活して(笑)、


いま「ひげカリー」を作っています。


この暑さの中で、ビーカブの屋根を開けてお買い物してきました。


凄い暑かったけれどそれ以上に気分爽快でしたよ。ふぅ





そんな私、このところカリーよりも


ハヤシライスばかり作っていましたが、


今夜はニンニクたっぷりの夏カリーでパワーを付けようと思います。


私のカリーは大きな完熟トマトにチャッツネ、ケチャップが特徴で、


まだコトコト中ですが、もう少ししたら火を止めて


あとは読書とお昼寝の間に余熱更に美味しく。


最後に牛乳を加えてまろやかに!! むふふっ




画像は作成中のものだけですが早く食べたいなぁ。








ほら、トマトが脱力したらそろそろルーを入れます。









ルーはその日の気分に合わせて三種類を選び入れます。
さて、弱火でコトコトと・・・。あとは火を止めて余熱で待ちます。ニヤリ








いまTVを見てたらトマトと昆布は同じような成分の出汁がとれるそうな・・・。

たとえばトマトぶつ切りに生姜と塩で時間をおくと良いダシが出て

ゴハンに掛けると美味しいらしい。

早速、やってみます。






  

Posted by ひげ at 14:01Comments(0)料理

2014年08月10日

「夏の怪談」で心豊かに












お盆のころは終戦の番組などと相まって



日ごろ忘れがちな自分たちの祖先へ、



あらためて心を向けるころでもあります。



このところ先に行ってしまった人たちの気配が



ふとした瞬間に身近に感じます。







そんな夏に読んでみたいのは



宮部みゆきの「お文の影」という文庫です。



この本は「ばんば憑き」というタイトルで



単行本となっていた本を文庫化に際して改題したもので、



宮部みゆきの紡ぐ世界の常でもあります



活字を追い、ページをめくる読者に対して



心に染みる「救い」で閉められている時代小説です。







最近、特に少なくなってしまった「読書後の清涼感」と同時に



じんわりと切なく・寂しい「余韻」が残る本です。



江戸のころの怪異を柔らかく緻密で



それを読み手に感じさせない手腕は流石と言わざるを得ません。



この少しだけ怖く、たっぷりとした温かい心持ちが味わえる本は、



まるでもう亡くなって久しい「おばあちゃん」がそっと語ってくれるような



そんな味わい深い一冊だと私は思います。



「野槌の墓」なんかは読み終わって目が潤んでしまいましたよ。



佐々木蔵之介や市川猿之助・佐藤隆太、



白石加代子の「百物語」シリーズなどで



いろいろな方が「お文の影」や「野槌の墓」・「ばんば憑き」を



朗読公演もされています。








分かりやすいお話であるがゆえの



ネットでの評価はさておき



私の読書感想からは



この夏、とてもお勧めの一冊だと思います。






どうですか、場所を異にしても



ご一緒に夏夜の読書などは・・・。






http://sankei.jp.msn.com/life/news/140705/bks14070512390007-n1.htm


http://books.rakuten.co.jp/rb/12785968/





http://www.osawa-office.co.jp/write/tatiyomi/m_pdf/banbatsuki.pdf#search='%E3%81%8A%E6%96%87%E3%81%AE%E5%BD%B1'






















  


Posted by ひげ at 08:28Comments(0)時代小説読書

2014年08月07日

夕暮れのカノン












薄明かりの朝、



午前四時ごろから輪唱をはじめるヒグラシが



この夕暮れに鳴いている。






空は深く色を閉じながら



美しいグラデーションを刻み



遠く富士のシルエットを残し



帳を下ろしてゆく。






ありふれた毎日だけれど



けっして無駄な毎日ではない。



海から丘に渡って吹き上がる風が



汗に気持ちよい。






この夏、清水ヶ丘公園のヒグラシは多い。



木々のあちらこちらで追唱する声は



先祖たちの囁きにも似て



儚く忍び寄る闇に消えてゆく。






八月に入り、もう一週を過ぎて今日は立秋。



夏の全国高等学校野球選手権大会も今日開幕して、



そろそろ、心身も秋の涼しく清い風を求めている。





障子の桟に鳴くカネタタキの小さな声が聞こえだすのも間近。



虫たちの声に季節の移ろいを感じて



呑む酒の美味きこと、肴の美味しきことよ・・・。
































































  

Posted by ひげ at 20:37Comments(0)横濱

2014年08月06日

よ・う・こ・そ。













この光溢れる地上へ、ようこそ。






ボクはこの世界を全てにわたり



お勧めはできないけれど、



暗い地中に何年も篭っていたキミには



地上は素晴らしく美しい世界かもしれないね。



そして、仲間もまだ沢山いるし、



この束の間の夏を思い切り楽しんでください。



この世界へ、ようこそ!!











  

Posted by ひげ at 20:59Comments(0)横濱

2014年08月04日

蝉しぐれ








サッシを開ければ、膨大な暑さとともに蝉しぐれが流れ込んできます。

http://youtu.be/nHuPPcmVXVk








夏の暑さを喜んで


部屋の前の木々の蝉しぐれが凄いことになっています。


朝方や夕暮れ時には、涼しげなヒグラシの音(ね)が


短い夏を味わいながら遠く近くと聞こえてきますが、


日中は油蝉・ニイニイ蝉・ミンミン蝉の大合唱です。


この暑さでは流石に隣のグランドでの野球は危険と考えて


短時間で切り上げているようで、


直射の強い日中は道行く人たちも絶え


蝉しぐれだけがふり降りてまいります。


ただ小庭の前の道は、ちょうど蝶道になっているため


アゲハ類がヒラヒラと盛んに行き来しています。





向かって右には南太田四丁目公園、前と左側は清水ヶ丘公園、


裏側も南太田四丁目公園に隣接しています。


左に行けば約60メートルほどで「からっぽの木」です。


ここ数年前から「からっぽの木」の周りの芝生で


日焼けをする人たちも出てまいりましたが、


それ以外ではほとんどの人たちが


公園内にある室内プールを目指します。


今朝まだ暗いうちにハクビシンの鳴いている声が聞こえました。


秋の風を待ち焦がれる今日この頃です。


寝室のサッシを開けた景色を動画で撮影してみました。


蝉たちは今を謳歌しています。


その短い命を知らないままに・・・。











  

Posted by ひげ at 20:34Comments(0)横濱

2014年08月03日

久しぶりの野毛の夜











このところの多忙と夏バテで


暫く、おとなしくしていました。




よほどのことがない限り


私は自分で夕食を作るので


最近は地物の胡瓜を塩揉みして


茗荷と大葉、生姜を刻み散らしたりして


夏の野趣を味わったりしていますが、


この夜は久しぶりに野毛の夜といたしました。











まずは「侘助」にてキンと冷えたビール。


侘助は少人数で満員ですが、この雰囲気がまた味わいがあるのです。


http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140102/14022308/


そして次は、鳥取の山根酒造の「日置桜 夜桜ラベル」。


これは切れとコクと、瑞々しさのバランスの良いウマイ酒。


原料米は玉栄60、強力25に山田錦15で、


冷えてスッキリしながらコクもあるから


男性・女性ともに呑みやすいお酒です。



http://www.fukai-nakano.co.jp/cathand/detail-568518.html


お通し7種は水茄子や生シラスなどでお酒が進みます。


こだわり屋の和牛コンビーフが口の中でとけると共に


http://homepage1.nifty.com/kodawariya/framepage8.htm


ほろ酔いも次第に深みを増して、


野毛のよい時間は過ぎてゆきます。
































































 
今宵は最後に「パパジョン」でハイボールを三杯。


タクシーの中ではやっぱり眠くなりました。
















  


Posted by ひげ at 23:08Comments(0)野毛

2014年08月03日

招待券















お仕事の関係で頂いた招待券。



さて、いつ観に行こうかな・・・。







岡村昭彦の写真「生きること 死ぬこと のすべて」

https://syabi.com/contents/exhibition/index-2242.html



フィオナ・タン「まなざしの詩学」

http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-2248.html










  

Posted by ひげ at 07:11Comments(0)気分転換写真展

2014年08月02日

「Japanese Jewel Beetle」












「からっぽの木」の正式名称である榎木、


ここ清水ヶ丘公園周辺には榎木の大きな木が何本もあります。


この榎木は国蝶であるオオムラサキだけでなく


ゴマダラチョウなどの生活や繁殖のために必要な木です。


他の木ではダメなんですね。


そして本日の主役の「玉虫(タマムシ)」も榎木を食樹として繁殖します。


玉虫はその美しすぎるくらい光輝く身体は


私は我が国で一番美しい甲虫だと思っています。


英名では「Japanese Jewel Beetle」。まさに宝石。



玉虫は子供の頃からの夏の昆虫採集で憧れの虫でした。


この虫が見れるのは真夏の晴れた直射が強く風の無いお昼ごろ


榎木の大木の頂近くを独特のフォルムで飛ぶ姿を見つけると


近所の子供たちと先を争って


ワクワクしながら追いかけました。


でも網の届かない大きい木の頂にしか飛ばないので


いつも指をくわえて見ているだけでした。


ここ清水ヶ丘でも暑さを我慢して観察していると


今も玉虫の飛翔がみられます。






先日のブログでカブトやクワガタなどの画像とお話を書きとめましたが、


今朝は自宅を出てすぐの場所に弱った玉虫が落ちていました。


古来、玉虫は「吉丁虫」とも書かれて縁起の良い虫。


この虫を所有していると女性は「恋が叶う」とか


タンスに入れておくと「着物が増える」、


「幸せになる」とか言われて好まれてきました。


江戸時代の江戸周辺では美しく鳴く虫を売り歩いていました。


これは鈴虫などの美しい鳴き声を聞いて愉しむという風情で


「虫聞き」と言われていました。


その中には鳴く虫だけでなく玉虫も売られていたそうです。


余談ですが、京都嵐山の鈴虫寺で聞いた鈴虫の音(ね)はとても良かったです。

http://www.suzutera.or.jp/





奈良県斑鳩町の法隆寺が所蔵する


飛鳥時代の仏教工芸品「玉虫厨子」には玉虫の輝く羽が


数千も使われている「国宝」として有名ですね。


飛鳥時代は今から約1400年も前の時代です。


そんなに昔から「玉虫」は歴史に残る扱いをされていたほど


貴重で美しい虫だったのでしょう。


我が国には、自然界の中の些細な事柄や


小さな虫にさえ目を向け心を開いて


鳴き声や姿を愛でるという慣習があります。


その儚げで控え目で、囁くように鳴く秋の虫も


もう少ししたら鳴き始めることでしょう。


「玉虫を 恋し恋しと 想うまに 身はうつせみと なるぞ悲しき」

(御伽草子より)





この玉虫は残念ながら力尽きてしまいましたが、


以前拾った玉虫と同様に箪笥に入れておくことにいたします。


その美しさをずっと留める為にも・・・。




  


Posted by ひげ at 08:03Comments(0)横濱