2013年07月25日

「読書欲」(Net Planet)について

















私には、いま抱えている問題があります。

それは最近の懐具合の中で遣り繰りしていた本の購入。

買った本を置いておくスペースの問題も大ではありますが、

なにせ半端ではない本の量に財布は痩せる一方で、

数年前から一回に数冊~数十冊という本の購入を

「なんとかしないといかんなぁ」と思い悩んでおりました。



そんな時にフッと、

前述のネットで読める著作権の切れた文学作品を集めました

無料で読める「青空文庫」を思い出しまして

試しに自分の読みたい分野を幾つかのキーワードにして

ネット検索してみました。



そうしましたら「予想以上」に無料で読める小説が出てまいります。

これは、おおよそ書籍化された出版領域では

所謂、ライトノベルと呼ばれる分野なのですが(書誌学的にはヤングアダルト)、

ネットで読めるこの種の小説類は、

プロではなくアマチュアやセミプロの小説好きな人たちが書いている

自由でおおらかな小説の世界なのです。

まあ、少し表現を変えるならば同人誌小説の世界かな・・・。




そしてそれは、完結した小説もあれば現在掲載・執筆中のものもあり、

ネット世界に散在する幾つものグループ「集合体」の中で

それぞれが探し易いように独自に「分類」されています。

横断検索でもっと簡易に見つけられると良いのですが・・・。(汗)



例えば恋愛ものであるとか学園ものであるとか、

もう少し大きなキーワードではファンタジーであるとか

スポーツものであるとか、

壮大なものから、中にはガールズラブとか・・・ハハハ(滝汗)

そんなグループがネット世界では幾つも存在して

さながら地球上における各国のように

微妙にその特徴・カラーを彩り放っているのです。



このお話も私のブログに前述ではあるのですが、

プレビュー数の多い人気のネット小説は

各出版社から声が掛かり書籍化という流れも得られて

めでたくプロデビューする人たちもいて、

いま無料で読めるネット小説は

見えないところで大きな時流を作っているようです。



さて昨年ぐらいから私もこのネット小説関係にハマっているのですが、

ネットで注目されて書籍を出し映画にもなった市川拓司氏のような凄い書き手から、

中には読んでいると申し訳なくも耐えられないようなものまで、

いろいろと同列で散在しているので、

自分の気に入った作家を探したり、

心入れて読める小説にまで行き着くには、

検索の工夫と多大な時間、そして忍耐強い労力が必要とされます。



さてさて、ここで私の膨大なブックマークをすべて、

私のお勧めとして羅列しても良いのですが、

実は「人に小説を薦める」という行為はとても難しいことなのです。

これは経験したことのある人ならば

「そぅそぅ!!」とご賛同頂けるはず・・・。



でも、これだけ引っ張っておいてから、

何もご紹介しないのは申し訳ありませんので、

昨年に読み耽っていたネット小説をひとつだけご紹介させて頂きます。



これは「魔法のiランド」というグループの中から

肩の力を抜いて気軽に読むことが出来る佳篇な一点、

スポーツと友情・愛を柱としたファンタジーな「奇跡は2度降り注ぐ」です。



http://ip.tosp.co.jp/BK/TosBk100.asp?Pid=6059730&BookId=7






そしてもう一冊。

これはネット上ではなく実際に刊行されていた名作といわれている本。

書誌名は「たんぽぽ娘」。

ロバート・F・ヤング著で1962年執筆、伊藤典夫訳です。

これはSFファンタジーの名品と云われていて、

所謂、タイムトラベルものの恋愛短編の秀作です。



あの「ビブリア古書堂の事件手帖3」の第1話にも由来が登場している短編で、

長い間、絶版となっておりましたが、

最近刊行されました「栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック」の

アンソロジーに収録されています。

この本には坂口安吾の妻の坂口三千代が執筆した

「クラクラ日記」なども抜粋されているので、

気に入った本を探すために読んでみるのも良いでしょう。




短編なのでアブストは割愛させて頂きますがお薦めの一冊です。

尚、「たんぽぽ娘」は今年5月に河出書房新社から、

同6月には復刊ドットコムからも単行本で出版されております。










「たんぽぽ娘」、河出書房新社

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309622071/

























っ!! また今日も衝動買いしてしまった・・・、・・・、・・・。











ぁぁ、読書の時間がもっとほしい・・・。

某くじが当たったら、老後は本を積み上げて家を建てよう・・・。爆

右手に酒、左手に本。

これが本当の本仕込・・・、・・・、・・・。ぁ





  
  
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Posted by ひげ at 21:37Comments(0)読書