2008年08月16日
お勧めの一冊。
本日ご紹介したいのは横濱の出てくる本ではありません。
ある女性から勧められて予約してまで手に入れたこの一冊。
大崎善生著 『九月の四分の一』。
この四つの短篇、いずれも好きです。
・報われざるエリシオのために
・ケンジントンに捧げる花束
・悲しくて翼もなくて
・九月の四分の一
表四の紹介を抜粋させていただきますと
「出会いと別れ、喪失と再生。追憶の彼方に今も輝くあの頃、そして君。
深い余韻が残る四つの青春恋愛短編。」とあります。
ひげも通勤電車の中で、昼休みに会社のデスクで、
深夜に寝床で・・・と、
もうすぐ二桁にとどくほど読み返しました。
読書後の余韻と清涼感は最近読んだ本のなかで五指に含まれます。
男性の一人称の視点で描かれているこの一冊は、
是非みなさまにもご紹介したい一冊です。
そして、この本と対をなす女性の一人称で書かれたもう一冊
『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』には、
リリカルに二冊を繋ぐ「意図と糸」が封印されております。
大崎善生氏はひげと同年代の作家で、
2002年に「パイロットフィッシュ」で
吉川英治文学新人賞を受けております。
なお、『九月の四分の一』は結局二冊を購入して、
一冊は後輩に読んでもらっております。
この本を教えてくれましたKさんに改めて心から感謝をさせていただきます。